中道とはバランスのとれた見解

大阪市西淀川区への仏参でした。

お釈迦さまの教えの「八正道」の核心には「中道（ちゅうどう）」という原理があります。

お釈迦さまは出家前後の時期に真理を探るため、享楽的な生活を送ったり徹底した苦行をおこなったりしましたが、いずれも失敗し真理を得るにいたりませんでした。

その結果、両極端に偏らないバランスのとれた考え方や生き方である「中道」を見出しました。

たどえば、魂が永遠に輪廻するという「常見（じょうけん）」の思想も極端とし、生あるものはこの世限りとする「断見（だんけん）」思想も否定し、両極端から離れた正しい方法を、中道としました。

これは、どっちつかずとかあいまいということではなく、極端な考えに流されず本来の目的に即した道を問い直すということです。

誤った考えはもちろん、一つの方法に執着しない「不苦不楽」「不偏中正（ふへんちゅうせい）」の道が解脱への修行理念であるとお釈迦さまは説かれたのです。