顕教とは

仏教は大乗仏教と小乗仏教（上座部仏教）や顕教（けんぎょう）と密教などに分類されることがあります。

顕教では宇宙の中心にいる毘盧舎那仏を真理の仏（法身仏）としています。

毘盧舎那仏の浄土は蓮華蔵世界（れんげぞうせかい）と呼ばれ、百千億の国々を統べる仏とされています。

しかし、毘盧舎那仏は自ら教えを説くことはありません。

そして、教えを説くために自身の毛孔から無数の“法を説く仏”を放出し、宇宙の隅々まで派遣しているといいます。

その“法を説く仏”がお釈迦さまであり、百千億の国々に出現して衆生を導くといいます。

私たちの世界にも二千六百年前の昔にインドに出現したお釈迦さまが毘盧舎那仏の応身仏だと考えます。

つまり、毘盧舎那仏の化身としてこの世に仏が出現し、私たちの誰もが理解できる人間の言葉で法を説くというのが顕教の考え方なのです。

ですから、（顕）あらわれる教えなのです。