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阿弥陀如来の特徴とは
如来とは、歴史上に実在したお釈迦様から始まる。それが他の如来に発展していくのだが、これらの如来にはある特定の共通する特徴がある。
まず第一の特徴は、お釈迦様が生まれながらに持っているといわれる三十二相・八十種好(略して相好【そうこう】という)があげられる。もっともはっきりした相は以下のとおりである。
〇肉髻相(にくけいそう):頭が二重になっていて、お椀を伏せたように盛り上がっていること。
〇百毫相(びゃくごうそう):額の真中に白い毛が右巻きになっていること。仏像では水晶を使っている場合が多い。
〇手足千輻輪相(しゅそくせんぷくりんそう):手のひらや足の裏に車輪のような模様があること。
〇手足指縵網相(しゅそくしまんもうそう):指の間に水かきがあること。ただし、後代の仏像では省略されていることが多い。
〇金色相(こんじきそう):全身が金色に輝いている。これには、世界全体が明るく輝くという意味がある。
〇肩円好相(けんえんごうそう):両肩の肉が豊かで、丸味があり、これによって円満を表す。
〇螺髪相(らはつそう):髪型が巻貝のように右回りの小さな渦巻状になっていること。
・・・・などがある。
第二の特徴は、身に納衣をまとうだけで、装身具はいっさい着けず(大日如来は除く)、持ち物は薬師如来の薬壺(やっこ)の他は何も持たず、出家の姿であること。
第三の特徴は、如来は人間と同じく、すべて一面二臂(ひ)であり、変化観音や明王のような多面多臂のものはないということ。
第四の特徴は、坐像にしろ立像にしろ、台座は全て蓮華座(蓮の華を形どったもの)であること。
如来に共通する特徴は以上のとおりである。
当寺の本尊 阿弥陀如来立像
阿弥陀とは「無量寿」「無量光」という梵語の音訳されたもので、限りない生命を有し、無限の光明を持つ仏、という意味である。
“薬師如来”が東方浄土の教主であるのに対して、“阿弥陀如来”は未来の方向、西方にある華やかな極楽浄土の教主ということである。
阿弥陀如来は、頭のてっぺんから足の先まで、手のかたち(印相【いんそう】)を除くと、釈迦如来や薬師如来などとまったく同じ。ただ、この印相は阿弥陀如来独特のもので、容易に見分けがつくようになっている。
具体的には「九品(くほん)」といい
上品上生(じょうぼんじょうしょう)・上品中生(じょうぼんちゅうしょう)・上品下生(じょうぼんげしょう)・中品上生(ちゅうぼんじょうしょう)・中品中生(ちゅうぼんちゅうしょう)・中品下生(ちゅうぼんげしょう)・下品上生(げぼんじょうしょう)・下品中生(げぼんちゅうしょう)下品下生(げぼんげしょう)の九種類である。
㊟〔 〕内の説もある
阿弥陀如来はこれらのポーズで私たちを迎えに来るのだ。
このうち一番良いのは「上品上生」で息をひきとった際、阿弥陀如来は大勢の供を従えてきて、しかもすぐに極楽に往生させてくれるという。そして、下になるにつれ阿弥陀如来のお迎えはさびしくなり、極楽往生にも時間がかかる。悪逆のかぎりをつくした「下品下生人」になると、日輪の形をした蓮華が迎えにくるだけで、極楽往生できるのは十二劫(こう)もたってからという意味がある。
つまり、その人の生前の行いや信仰の篤さによって九つの往生のしかたがあり、それを示したのが九つの印相である。下品であってももちろん阿弥陀如来は救ってくれる。よく見られる上品上生は弥陀の定印といって、禅定に入っている姿を表したもので、上品中生は説法印、上品下生は来迎印とされる。のちに、阿弥陀如来に早く浄土から迎えに来てほしいとの願いが高まって、来迎印を結んだ像が増えた。
のちに立像が多くなったのは、一刻も早く西方極楽浄土に連れていって欲しいという人々の願の表れだとされる。
阿弥陀如来の“三尊像”は向かって右に観音菩薩、左に勢至菩薩の脇侍(きょうじ)との組み合わせが多い。
24/11/12
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三十二相・八十種好
如来とは、歴史上に実在したお釈迦様から始まる。それが他の如来に発展していくのだが、これらの如来にはある特定の共通する特徴がある。
まず第一の特徴は、お釈迦様が生まれながらに持っているといわれる三十二相・八十種好(略して相好【そうこう】という)があげられる。もっともはっきりした相は以下のとおりである。
〇肉髻相(にくけいそう):頭が二重になっていて、お椀を伏せたように盛り上がっていること。
〇百毫相(びゃくごうそう):額の真中に白い毛が右巻きになっていること。仏像では水晶を使っている場合が多い。
〇手足千輻輪相(しゅそくせんぷくりんそう):手のひらや足の裏に車輪のような模様があること。
〇手足指縵網相(しゅそくしまんもうそう):指の間に水かきがあること。ただし、後代の仏像では省略されていることが多い。
〇金色相(こんじきそう):全身が金色に輝いている。これには、世界全体が明るく輝くという意味がある。
〇肩円好相(けんえんごうそう):両肩の肉が豊かで、丸味があり、これによって円満を表す。
〇螺髪相(らはつそう):髪型が巻貝のように右回りの小さな渦巻状になっていること。
・・・・などがある。
如来の体の主な特徴
第二の特徴は、身に納衣をまとうだけで、装身具はいっさい着けず(大日如来は除く)、持ち物は薬師如来の薬壺(やっこ)の他は何も持たず、出家の姿であること。
第三の特徴は、如来は人間と同じく、すべて一面二臂(ひ)であり、変化観音や明王のような多面多臂のものはないということ。
第四の特徴は、坐像にしろ立像にしろ、台座は全て蓮華座(蓮の華を形どったもの)であること。
如来に共通する特徴は以上のとおりである。
阿弥陀如来
当寺の本尊 阿弥陀如来立像
阿弥陀とは「無量寿」「無量光」という梵語の音訳されたもので、限りない生命を有し、無限の光明を持つ仏、という意味である。
“薬師如来”が東方浄土の教主であるのに対して、“阿弥陀如来”は未来の方向、西方にある華やかな極楽浄土の教主ということである。
阿弥陀如来は、頭のてっぺんから足の先まで、手のかたち(印相【いんそう】)を除くと、釈迦如来や薬師如来などとまったく同じ。ただ、この印相は阿弥陀如来独特のもので、容易に見分けがつくようになっている。
具体的には「九品(くほん)」といい
上品上生(じょうぼんじょうしょう)・上品中生(じょうぼんちゅうしょう)・上品下生(じょうぼんげしょう)・中品上生(ちゅうぼんじょうしょう)・中品中生(ちゅうぼんちゅうしょう)・中品下生(ちゅうぼんげしょう)・下品上生(げぼんじょうしょう)・下品中生(げぼんちゅうしょう)下品下生(げぼんげしょう)の九種類である。
阿弥陀如来の九品来迎印
㊟〔 〕内の説もある
阿弥陀如来はこれらのポーズで私たちを迎えに来るのだ。
このうち一番良いのは「上品上生」で息をひきとった際、阿弥陀如来は大勢の供を従えてきて、しかもすぐに極楽に往生させてくれるという。そして、下になるにつれ阿弥陀如来のお迎えはさびしくなり、極楽往生にも時間がかかる。悪逆のかぎりをつくした「下品下生人」になると、日輪の形をした蓮華が迎えにくるだけで、極楽往生できるのは十二劫(こう)もたってからという意味がある。
つまり、その人の生前の行いや信仰の篤さによって九つの往生のしかたがあり、それを示したのが九つの印相である。下品であってももちろん阿弥陀如来は救ってくれる。よく見られる上品上生は弥陀の定印といって、禅定に入っている姿を表したもので、上品中生は説法印、上品下生は来迎印とされる。のちに、阿弥陀如来に早く浄土から迎えに来てほしいとの願いが高まって、来迎印を結んだ像が増えた。
のちに立像が多くなったのは、一刻も早く西方極楽浄土に連れていって欲しいという人々の願の表れだとされる。
阿弥陀如来の“三尊像”は向かって右に観音菩薩、左に勢至菩薩の脇侍(きょうじ)との組み合わせが多い。